タンザニアのDV(ドメスティックバイオレンス)について聞いた話

タンザニアのDV(ドメスティックバイオレンス)について聞いた話

先日、同僚と話していてたまたまこの話に。

今度出張でタンガという地域にいくことになりました。
この出張に一緒にいく同僚とおやつを食べながら雑談してた時の話です。

同僚「タンガは、ごはんもおいしいから楽しみにしててね!」

「なんで?」

同僚「親から子へ、代々料理の仕方とかいい文化が受け継がれてるからかな。
だから、DVも少なくて、タンガの場合2%しかないんだ!。」

「じゃ、逆に多いところはどうなの?」
と思い聞いてみたら
いろいろと教えてくれました。

ドメスティックバイオレンス(DV)って?

私自身もよく知らなかったので、少し調べてみました。

ドメスティック・バイオレンス(英: domestic violence、以下略称:DVと記述)または配偶者暴力(はいぐうしゃぼうりょく)、夫婦間暴力(ふうふかんぼうりょく)とは、同居関係にある配偶者や内縁関係の間で起こる家庭内暴力(身体的暴力だけでなく、心理的暴力、経済的暴力、性的暴力も含む)のことである。
Wikipediaより引用

 

  • 身体的暴力…殴る、蹴る、つねる、物を投げる、熱湯をかける、首を絞める等など、加害者が被害者に一方的に行う暴力。
  • 精神的暴力…大声で怒鳴る、無視する、電話やメールを無断でチェックする、命令口調でののしる、いやがることを言って脅す等など、被害者にストレスがかかるようなことを繰り返し、精神的に追い込む暴力。
  • 性的暴力…性交渉を強要する、避妊をしない、中絶を強制する、異常に嫉妬心をいだく等など性的に心身ともに受ける暴力
  • 経済的暴力…生活費を渡さない、 大きな買物の決定権を渡さない、酒やギャンブルに生活費をつぎ込む、仕事を制限する等など経済的に自由を許さない暴力
  • 社会的隔離…携帯電話やパソコンの所有を拒否する、外出先や電話の相手を細かくチェックする、交友関係を細かく管理する、親兄弟から隔離したがる等など社会から被害者を隔離しようする行為の暴力。

参考:ドメスティックバイオレンス克服法と対処法ーDVの種類

私の中でのDVのイメージが、殴られたり、蹴られたりなど…
一般的にいう「暴力」のことだったので
必要なお金を渡さないなど経済的ものや社会的隔離も幅広く含むことは初めて知りました。

タンザニアにおけるDV

DVの多い地域

マラとイリンガでどちらも約75%ほど。
なぜだろう?

Maraの場合

Mkoa(県)がひとつしかなくあまり広くはないマラ州ですが
小さい面積の中に23もの部族がいる。

必然的に異なる部族同士で結婚することも多くなる。
それぞれの部族でそれぞれの文化を持っているため
ちょっとしたところで意見の不一致が起きてしまったりするそう。
そういったところから、DVにつながっていくようです。

Iringaの場合

イリンガは農業が盛んで、特にとうもろこしの栽培が盛んです。

とうもろこし畑を所有しているのが主に夫であることから、
夫は「自分は王様だ!」みたいな思考になっている人が多く
妻や子供たちを下に見ているよう。

そして、妻にたくさん仕事をさせ、自分はほとんど働かない
妻が働いて得たお金を酒につぎこむ…

なんてパターンが多いようです。ダメ夫!

DVの内容としては
殴る、蹴るなどの暴力ももちろんあるけど
多いのは生活における十分なケアをしないこと。
例えば、生活に必要なお金を渡さない、など。
お金は夫の酒代に消えていってしまうとか…悲しい

先に紹介したDVの種類でいうと、「経済的暴力」が多いようです。

 

解決するための動きもある

女性向けのワークショップを行い、知識をつけてもらい、女性の地位向上を目指す動きがあります。
マインドチェンジ(夫と妻は平等なんだよ、ってことを教えてあげる)がメイン、
ほかは小規模ビジネスの始め方、起業家精神についてなどなど。

そういった地道なアクションを起こすことで
少しずつDVの割合は減ってはいるらしい。

私の働いている学校でも以前は地方の女性を呼んでそういったワークショップを開催していたのですが
今は予算不足でできていないとのこと。
交通費や食事代を捻出するのが学校の予算のみでは難しいみたい。
以前はイタリアからの寄付で資金を確保していたけど
今はそういった寄付がなく、活動が行き詰っていると言っていました。

DVの少ない地域

タンガ,プワニ,リンディ,ムトワラなど、沿岸部に多いようです。
(最も少ないのはタンガ州、なんと2%!!!)

理由としては、部族の種類があまり多くなく、部族の違いによる不一致が少ないこと。
伝統的に平和な家庭を見て育っているから、DVを起こさない。といったことがあげられるよう。
(Dar es Salaamは沿岸部ではあるけど、都会でいろんな人が集まってくるため
DVの割合は低くはない様子。)

DVはタンザニア全土で問題に…

タンザニア全体としてもDVは問題になっているよう。
意識改革や女性にも知識をつけるなどの取り組みで徐々に減りつつはあるようですが
先の長い問題なんだなと話を聞いてて感じました。

働いている学校がコミュニティ開発の専門学校なので
DVに関する調査を行う生徒もいます。

過去の生徒が書いた調査レポートを整理していたとき
DVについて書かれたものを多くみかけたのも納得。

今後は調査レポートなどを読んでみて、もうちょっと理解を深めたいなと思っています。

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